彼女はドアを開け、数秒間強張ったまま突っ立っていました


ターラー氏は自分の目を疑いました
彼の妻が両腕でマルチンをしっかりと抱きしめていました

彼らが部屋にたどり着くまでには、かなり長い時間がかかりました
母親と少年は、笑ったり泣いたりしていました
父親は少なくとも10ぺんは「いや、何だね、これは!」と言いました
彼らは、興奮のあまり、玄関のドアを閉め忘れ、あわてて閉めました
マルチンがまず、真っ先に言った言葉は

3人はようやく落ち着いたので、マルチンは報告をしました


両親は、贈り物を大変喜びました♪

マルチンは、初めて小包を開きました

素晴らしいものが入っていました
お母さん手製の寝間着、毛の靴下、チョコレートをきせた蜜入り菓子、南洋に関する面白い本、スケッチ帳
それから、一番素晴らしい、極上の色鉛筆!
マルチンは、すっかり感激して、両親にキスをしました
これ以上楽しいクリスマスの前夜は、全く考えられませんでした
小さいツリーのロウソクは燃え尽きてしまいましたが、明かりがともされました
お母さんはコーヒーを沸かし、お父さんは葉巻を吸いました
そして、みんなで蜜入り菓子を食べました

3人は、あらゆる千万長者をみんな合わせたよりも、幸福な気持ちになりました
後で、マルチンはハガキを取り出し、絵を描きました
もちろん、新しい色鉛筆で!

それは、背中に羽の生えた若い紳士が雲から降りてきて、下にいる「大粒の涙を滴らせた」少年に、札入れを差し出している絵でした。
マルチンは絵の下に「クリスマスの天使、名はベク」と書きました
ハガキの裏側に両親が数行の文章を描きました
***ターラー夫人の手紙***
深く尊敬する先生
私どもの子どもが先生を天使として描いたのは、全くもっともな事でございます
私は絵を描けません
言葉でお礼を申し上げるだけです
先生が私どもにして下さった、生きたクリスマスの贈り物に対して、厚く感謝いたします
先生は立派なお方です
先生の生徒さんがみな、立派な人になるのは当然です!
永久に感謝を捧げる、マルガレーテ・ターラーも、そう願っております

本当にお父さんは、自分の名前を書き込むぐらいしかできませんでした
それから、彼らはハガキをポストに入れるため、停車場に行きました

雪はもう、すっかりやんでいました
3人はブラブラ散歩をしながら家に帰りました
少年は、真ん中に挟まって両親と腕組みをしながら歩きました
素晴らしい散歩でした
空は限りのない宝石店のようにきらめいていました

マルチンは、父と母の腕を、しっかりと自分の体に押し付けました
彼は、幸福でした
家の前でマルチンは、もう一度空を見上げました

丁度その瞬間、一つの流れ星が夜の闇から離れて、音もなく滑り、地平線の方へ落ちて行きました


それはいかにも、かなり長い願いでしたが、それにもかかわらず、彼はそれがきっと実現されると思いました
流れ星が落ちる間、マルチンはじっと黙っていましたから・・・
その時には、そうするのが、誰でも知っている通り、肝心な事なのです♪
**おしまい**
さて、「クリスマスのお話」は、これでおしまいです
しかし、この物語には、注目すべき「あとがき」があるのです
なので、明日はそれをやります
そして、明日が「最終回」となります
感動のフィナーレを、是非、ご覧下さいね♪
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